最近仕入れた言葉に「でもしか観光」がある。
観光でもやるかぁ。観光しかできない。だからやってみようか。という意識を示した言葉だ。

「公共事業などで一定の施設整備などは進んできた。近年は観光系の施設整備に補助金が使えるようになったから、「観光でも」やってみるかぁ。」
とか、
「人口増加の試みはいろいろやってきたけど、ダメだった。地場産業もじり貧。取り組み可能な選択肢は「観光しかない」。やってみるかぁ。」
といった意識が該当する。

いずれも、内部の事情しか考えていない。つまりは顧客からの視点が無い。
これでは、魅力的なものになるはずがない。

とにもかくにも、必要なのは、顧客からの視点を意識して、そこから発想すること。
自分たちがいくら魅力があると思っても、それを魅力と思うかどうかは「顧客」であるということを銘記すること。
ちなみに、自分たちは魅力がないと思っていても、顧客が魅力に感じることは良くあることである。

もう一つは、観光に限らず、何かの事業を立ち上げるにはかなりの労力(人材)とお金が必要であることも銘記することが必要だろう。人材にしても、資金にしても有限であるから、全体配分を再編するなどして、対応する必要がある。「観光でも」のような意識では、うまく行くはずが無かろう。

ここで言っておきたいのは、観光による効果は幅広く、その意義も大きいという事実に変わりは無いことである。
ただ、そうした効果は簡単に得られるものではない。
ちゃんとした効果を得るには、ちゃんと取り組む必要がある。ということだ。

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