今日は、ローゼンカレッジで、ホテル会社による就職説明会が開催されました。
これは、大学が会場を提供し、ホテル会社が求人のためにリクルートを行うものです。
米国とアメリカでは、約半年、学期がずれますので、今回の就職説明会は、イメージ的には4年生になった段階、日本では、5月の終わり頃という感じでしょう。ちなみに、私の所属する財団は、毎年、4月、5月が募集期となっていますので、そのタイミングとも言えます。(ただし、ローゼンカレッジは、1年に3回、卒業のチャンスがあるので、あくまでも目安ですが)
大学に、企業が集まることで、学生としては「楽」ですが、それ以上に、大学の教職員が企業の採用担当者とコミュニケーションを取ることが可能となるという効果があります。例えば、「財務諸表が読めない学生は、将来、出世できなくて、かわいそうだから採らないよ」などというアドバイス?なども、直に採用担当者から聞くことが出来るのです。こうした意見は、当然、大学の教育プログラムの改編に反映されていく事になります。
ローゼンカレッジは、産業界からの意見を取り入れるためにアドバイザリーボードを立ち上げていますが、それとは、別に、こうした形でも産業界からの声を聞いていると言うことが言えるでしょう。
また、企業側からしても、一般的な就職説明に参加するのではなく、専門の人材育成課程を持つ大学に直接出向くことで、人材の質におけるばらつきを小さくする事が期待できます。
ただ、アメリカはでかいですからね。実際に、採用担当者が足を運ぶというのはそうそう容易なことではないようで、2年前度に比べると数は少なくなっているようです。
日本でも、10月から、大学3年生の就職活動がスタートしていると聞きます。
私の学生時代は、ちょうど、就職協定が崩れて、だんだん前倒しになっているときでしたが、それでも、就職活動は4年生になってからでしたから、現在の3年の秋からというのは、あまりに早すぎるのではないかと思っています。大学の3年の秋という、専門課程もまともに修めていない段階で、採用活動に入るというのでは、大学の課程とはなんなのか。という疑問は感じますね。日本の大学に(ローゼンカレッジのような)「産業界に役立つ人材を育て上げるように教育プログラムを組み立てる」というモチベーションが生じにくいのは、このあたりにも理由がありそうです。
なお、米国でも失業率は高まる傾向にあり、ローカルTVによれば、一般の就職説明会は、不定期に開催されているようです。これは、日本でも同様だと思います。ただ、面白いのは、特定の企業(オーランドなのでホスピタリティ産業が多い)が、ローカルTVのニュースコーナーで「求人広告」を出している場合が散見されることです。CMでやっているのではなく、ニュースとして、「ABCホテルが、スタッフ募集中」というように流れるのです。ケーブルTVをベースとするローカルTVならではとは言えますが、考えて見ると、日本のようにフリーの紙媒体の求人誌に乏しい(見たことはありません)米国で、ネットが使えないような人たちに求人募集をかけるには、確かに有効な手段だといえます。
マネージャーなどを募集するのではなく、基本的に、現場スタッフの募集が多いのも、そのためでしょう。
就職説明会、求人募集のやり方などでも、いろいろな事が考えさせられますね。

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