WDWには、20を超える宿泊施設があるが、それは、大きく、ホテル、ヴィラ、そして、キャンプ場の3つに区分される。
キャンプ場といっても、基本はオートキャンプ場(普通にテントで宿泊することも出来るらしい)であるが、ホテルだけでなく、キャンプ場もあるというあたりが、米国らしい。そういえば、北海道のトマムも、実は、初期計画ではキャンプ場が計画されていたのだが。
さて、ヴィラは、日本で言えば、リゾートマンションや貸別荘といった感じとなる。ホテルとの大きな違いは、キッチンを持つということだ。
基本は、タイムシェア・コンドミニアムとして販売しつつ、空いている時間は、一般にもホテルのように貸し出しをしている。
http://disneyworld.disney.go.com/hotels/?sortBy=nG:hasResortCategoryFacet&fv_78265=on
スタジオタイプ、すなわち、ワンルームもあるため、ヴィラだから必ずしも「でかい」わけではないが、レンタカーを持っていれば、(私がオーランド滞在中にそうであったように)普通に自炊することもできるため、長期滞在には好適であるし、短期であっても、朝食や夜食などへの対応度は高い。
さらに、もともとがコンドミニアムであるから、騒がしくなく、静かに過ごすことが出来る事もメリットだろう。
一方、デメリットは、ホテルに比して、各建物や商業施設が分散配置となっているため、徒歩圏でなんでも揃うという利便性に少々、落ちる点であろうか。
例えば、ホテル内をぷらぷらと散策しながら、土産品店を除いたり、喫茶でお茶したりといった事はやりにくい。
さて、12日に行った視察ツアーでは、まず、サラトガ・スプリングスに赴き、ランチをとった。ここは、1800年代後半にニューヨークからの保養地として有名であった同名のリゾートをベースに、「競馬」「乗馬」がテーマのリゾートとなっており、ゴルフ場のクラブハウスも、乗馬クラブのような作りになっている。

ランチ後、ヴィラの視察に。
http://disneyworld.disney.go.com/resorts/saratoga-springs-resort-and-spa/
サラトガ・スプリングスは、ダウンタウンディズニーに隣接する湖の反対側にある施設である。私は良く、ダウンタウンディズニーから、「湖の向こうは何なのだろう」と思ってみていたのだが、それは、サラトガ・スプリングスであったという訳だ。
地図の下側(北側)にあるのがダウンタウンディズニー、南側がサラトガ・スプリングスだ。

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地図で見ると解るように、その敷地はとても大きい。また、ダウンタウンディズニーからだと、ボートでのアクセスが可能であるが、車でのアクセスは、東側からぐるっと回り込む形になるため、少々、冗長的ではある(ダウンタウンディズニー自体が、WDWの敷地の中では、最も東側=玄関口に位置する)。
ただ、シャトルバスでの移動であれば、実質的な所要時間はさほど変わらないとのこと。むしろ、夜間に訪れることの多いダウンタウンディズニーに近いと言う事は、メリットになる事も多いだろう(実際、私は、ダウンタウンディズニーからヨットクラブに帰るときにえらく時間がかかった)。
ヴィラ本体の作りは、外見は、いわゆる古き良きといった趣で、作り込まれた造りとなっている。

ただ、色合いが薄い配色となっているためか、重厚感には少々かける印象はある。この辺は好みかと。
室内は、典型的なヴィラのつくり。玄関を入ってすぐがLDK。左右にベッドルーム。「住む」ことを意識しているために、バスルームや洗面スペースが広々としているのも、ホテルには無いメリットだろう。洗濯機もあるので、子連れで洗濯物が多くなりがちな場合にも好適だ。
また、このサラトガ・スプリングスでは、主寝室がバスルームと一体的に解放することが可能となっている。湿気の問題などはあるが、視覚的に広々と利用することが可能である。

独立したベッドルームが2つあり、プライバシーを保ちつつ、中央のLDKでコミュニケーションを取れるという点で、親子3世代旅行や、中高生などの子連れ家族客、友人グループ旅行などに好適だろう。
旅先の宿泊施設というと、なんとなく、窮屈であったり、緊張感があったり、キッチンに代表されるような生活設備が切り捨てられているためになんとなく異質な空間であるように感じる部分があるが、こうしたコンドミニアム型の宿泊施設の場合、普通に「生活」できる雰囲気をもっている。
もっとも、その「生活」とは、米国式のものではあるが、それはそれで、面白いものである。
こうしたヴィラ形式は、日本ではほとんど存在しないタイプの宿泊施設であるだけに、なんとなく敬遠されがちなところもあるが、ホテルよりも、快適度が高い部分は多々ある。米国への旅行の際には、こうした宿泊施設の利用を考えて見ても良いのでは無いだろうか。

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