Discussion of Destination Branding.

米国出張を終えて

サンフランシスコから成田に向けての移動中の機内より、このメモを作成している。
今回は、日々、ブログをつけるということは出来ませんでした。
機材は777−200。床面積の半分がファーストとビジネスクラスという始めて見る機体の中、エコノミークラスで作業しています。(笑)
さて、今回の米国出張。米国内において「開発型」のディスティネーションとして名高い、ラスベガスとオーランドの2つが対象であった。
両者は、いずれも、多額かつ継続的な民間投資が集客の核となっている地域であると言える。
ただ、「持続的な民間投資」というのは、米国内において勢いのある都市やリゾートに共通した特性でもある。ワイキキしかり、ベイル、アスペンしかりである。
その中で、ラスベガス、オーランドの特徴は、より人工的の魅力づくりという点であろう。端的に言えば、「テーマパーク」と「コンベンション」による魅力づくりという事である。
テーマパークについては、オーランドは3大テーマパーク(ディズニー、ユニバーサル、シーワールド)が高度に集積しており、その他にも中小の多様なテーマパークが立地する地域である。自然景観などは(アメリカ的ではあるものの)さほど見るべきものがあるわけではない。すなわち、テーマパークという人工物の集積そのものがオーランドの魅力である。一方、ラスベガスはオーランドのようなテーマパークは無いものの、ホテルそのものがテーマホテルとなっている。グランドキャニオンなどのエクスカーションを除けば、ラスベガスそのものに自然景観的な魅力はない。さらに、両者とも文化とか歴史といった魅力があるわけではない。
また、テーマパークに加え、コンベンションに取り組んでいるのも共通項である。観光とコンベンションは、いずれも外部から人を呼び込む手段であるが、コンベンションはビジネス活動と密接な関係があり、いわゆる余暇活動とは異なる行動パターンを持ち、うまく組み合わせることで相互補完を実現できるものである。さらに、公的セクターによるコンベンションセンターだけでなく、ホテルがコンベンション施設を備えたコンベンションホテルといったものも両地域ともに立地している。(ゲーミングと組み合わせたり、ゴルフ場と組み合わせるなど形態は様々であるが)
つまりは、両者とも地域が元々持っていた資源を糧としたわけでなく、人間が経済システムの中で新規に構築したものである。
こうした地域が現実として構築できたことは、素直に敬服すべきだろう。
各地域の魅力は、各民間資本が行っている事業活動であるが、地域としての魅力をつくっているのは、CVBによるディスティネーションマーケティングの効果が大きいようだ。
CVBの機能は、マーケティングとセールスにある。それぞれの具体的な活動はレジャーとコンベンションの二つに区分されるが、それらの上位に「ディスティネーションマーケティング」が存在する。
ディスティネーションマーケティングとは、地域のどのような魅力をどういった人々を対象に、どのような位置づけで届けていくのかを検討する手法である。
我が国では、JTBや近畿日本ツーリストなどの「発地」における旅行会社の影響力が大きかったため、地域側でのこうした「ディスティネーションマーケティング」は、ほとんど認知されず、取り組まれても来なかった。
しかしながら、近年、発地の旅行会社の影響力は様々な要因で低下してきている。その結果、以前は(曲がりなりにも)旅行会社が担ってくれていたような「ディスティネーションマーケティング」に取り組むことが求められるようになっている。
特に国際観光の進展によって、競合相手は、海外のディスティネーションとなっており、そうした土俵に乗る必要がある。
米国と我が国では、地域の事業が異なるため、ディスティネーションマーケティングの手法をそのまま導入することは出来ないが、これらの手法を整理し、我が国の状況に合わせた適用方法を検討していくことが必要となろう。

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