昨今、旅行は、自由自在に組み立てることが出来るようになった。
これは、とても、「良い」ことではあるが、需要喚起・拡大という点では、むしろ、逆効果なのではないかと思い始めている。

例えば、スーツを考えてみよう。体にぴったりとあう着心地の良いスーツをつくるのであれば、オーダーメードでつくるのが一番である。ただ、ちゃんとオーダーするには、発注者側にもオーダーできるだけの知識、経験が必要である。なので、いわゆる「つるし」が一般的となっているのである。

これが、例えば、もし、「つるし」のスーツなんぞ、着るのが恥ずかしいという文化なり風潮が蔓延したらどうなるか。オーダーメードに皆が移動するのではなく、おそらくは、スーツ以外のファッションに流れていくだろう。

旅行も同様であろう。オーダーメードできるようなったのは喜ばしいことだが、それが標準化されてしまうと、旅行経験に乏しい人からは遠い存在になってしまうだろう。

むしろ、パッケージこそ、魅力的な商品だという風潮をつくっていくことが重要なのではないか。

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