オーランド57日目 〜新たに読むべき論文リストが渡される

今週に入り、オーランドは良い天気が続いています。先週は荒れ気味でしたからその反動かもしれません。ただ、週末にかけて、降水確率は上がっているので、また、悪くなるかもしれませんね。
さて、あまりブログでは触れてきていませんが、授業への出席(月曜日から木曜日)に平行して、関連しそうな論文(リファレンスされている論文)を探し、読み込んでいくという作業を進めています。
具体的には、ここ2週間で、以下のような論文を読んできました。

  • Measuring Customer Value:Gaining the Strategic Advantage/ HOWARD E.BUTZ,JR /Organizational Dynamics,1996
  • 4L tourism(landscape, leisure, learning and limit):responding to new motivations and expectaions of tourists to improve the competitiveness of Alpine destinations in a sustainable way/Mariangela Franch, / TOURISM REVIEW Vol63 2008
  • Key Factors In Guest Satisfaction /Cadotte, Ernest R, / Cornell Hotel and Restaurant Administration Quarterly 1998
  • A Structural Analysis of Value, Quality, and Price Perceptions of Business and Leisure Travelers / Rajiv Kashyap and David C. Bojanic / Journal of Travel Research 2000
  • Destination image analysis a review of 142 papers from 1973 to 2000 / Steve Pike / Tourism Management 2002

この他、まだ、論文としては公開される前の審査論文(なので、名前は出しません)を3本、リーダーシップの授業に関連した資料を数本といったところです。
概ね1日、1本というところでしょうか。
教科書と異なり、論文は、限られたテーマをピンポイントで扱っているために、当たり外れはもちろんあります。
ただ、我々が、物事を考えるときに前提としたり、仮定を設定したりしている部分について、いろいろな形で検証されている(もちろん、否定している場合もある)ことは、知識の積み上げられていくことを実感させます。こうした研究手法を見ていると、経験と主観のみで考察し、それを(検証、批判可能な形で)公開しないことの問題点を強く感じます。
経験と主観で考察すること自体はあっても良いと思うのです。ただ、そうした整理を知見として、広く普及させるには、検証可能な形で公開しないと意味が無いと思うのです。また、整理するというのは、定義を決めたり、フレームワークを作ったりということが多いですが、そうした整理をゼロから行うよりも、すでにある知見を参照する方が効率的ですよね。その意味でも、どんな整理がすでに試みられてきたのかついて、整理をしていくと言うことは重要だと思います。
私たちは、日本ならでは、日本の特殊性といったものを考えがちですが、「何が同じ」で「何が違うのか」ということは、実際に、ちゃんと比較してみないと解りません。これらを比べていくと、驚くくらい「同じ」部分は沢山出てきます。結果、「違う」ところが明確になれば、その部分だけをじっくりと研究していけば良いわけです。
でも、こちらの研究スタイルで全てOKかといえば、そうでもないと感じる部分はあります。
1つの1つの研究は、本当に小さなパーツ(原さんは煉瓦に例えます)です。これらの煉瓦を探し出すことは、グーグルスカラーに代表されるテクノロジのおかげで、かなり、楽になっています。しかしながら、これら1つ1つの煉瓦は、部品に過ぎません。ちゃんとした使える知識にするには、煉瓦の善し悪しを見極め、それを集め、体系化(一つの構造物に)することが必要です。
そして、この体系化する、まとめ上げるという能力は、個別の研究を理解していく能力はもちろんのこと、自身が研究していくという能力とも異なる能力です。
限られた情報の中だけで、物事を整理し、体系化することはさほど難しくありませんが、情報量が増大するにつれ、情報を取捨選択し、組み合わせ、体系化していく困難さは飛躍的に高まっていくことになります。
つまり、テクノロジがいかに発達しようと、結局は、個々人がシナプスを増殖させないと駄目だと言うことですね。
私が、直面しているのは、まさしくそうした局面なのでしょう。
さて、PCに落とし込んだ論文(つまり、在庫ですな)は、まだ、かなりあるのですが、今日、ピザム学部長から、どかっと「論文リスト」がやってきました。うー。今後も、論文との格闘が続きそうです。8月の頭で、リーダーシップの授業も終わりますので、もう少し、ピッチをあげて読み込んでいかないとなりませんね。
では、また、明日。

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