Discussion of Destination Branding.

オーランド84日目 ~1+1>2とする魅力づくり

WDWのテーマパークには、フロリダ住民として、何度も訪れていたが、今回、直営ホテルに泊まってみたところ、そのテーマパーク体験、経験が全く異質であったことに驚いた。
宿泊したアニマルキングダム・ロッジは、部屋からサバンナが見えるという点だけでも、特異なホテルではあるが、それだけであれば、少し、気の利いたテーマホテルでしかない。事実、ホテルの客室数に比して、従業員は少なめで、手厚い人的サービスが受けられるわけではないし、部屋も必要十分な広さ、設備はもっているが、豪華さや余裕は無い。売店の品揃えは、なかなか好印象であったが、単価は高い。町場のスーパーで$1程度のビールが、$5以上で売られているのには、さすがに閉口した。
ただ、これをテーマパークと組み合わせると、不思議なくらいに、印象が変わってくる。単に、ホテルから送迎バスが出ていて、それにのって移動し、パークに行くだけなのだが、心地よいのである。
バスが特別なのかといえば、別にそういうことはない。先日のブログで書いたように、バスは所詮、バスである。
私が考えるに、場面展開の一つ、一つのつなぎ目が、とても、スムーズであり、体験が途切れないことが理由だろう。例えば、レンタカーでホテルからパークに向かう場合、ホテルを出て、駐車場に向かう段階で、気持ちはリセットされてしまう。レンタカーとはいえ、自分の車であり、そこには日常があること、運転という独立的な作業をしなければならないこと。理由をあげればいくつかあげられるが、いずれにしても、ホテルとテーマパークとは一体的にはならない。
そう考えると、ホテル内の作りもなるほど。と思ってくる。私が泊まった部屋は、部屋までそれなりの距離を歩くのだが、ロビーから部屋まで、不快感を感じることなく、楽しみながら移動できるのである。例えば、通常、エレベーターは、ロビー周辺に固められているものだが、アニマルキングダム・ロッジでは、少々、離れたところに設置されている。当初は違和感があったのだが、これによって、廊下を延々と歩き続けるのではなく、少し廊下を歩き、エレベーターで一休みし、また、廊下を歩くということができる。さらに、そのエレベーターは、実は、プールサイドに直結しており、チェックアウトなどで混雑するロビーを経由せずに、プールサイドにアクセスできるようになっているのだ。
一つ一つのクオリティがさほど高いモノでなくても、全体を通じた体験、経験を途切れさせることなく、持続的に、経験値を積み上げていくことで、相乗効果を生み出している事例と言えるのではないだろうか。
魅力というのは、因数分解して考えてはいけないのだなぁということを実感した滞在であった。

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