Discussion of Destination Branding.

オーランド122日目 〜「経験」価値

今日は、土曜日。
出かけるつもりだったが、先週、マイアミ、キーウェストに出かけ、外出続きであったこともあり、アパートで過ごすことに。
土日は、CATVは、映画が多く放映されていてBGVには困らない。
今日は、9時からビバリーヒルズコップ2、その後、スパイダーマン。
お昼頃に、火災報知器が鳴り渡る。一瞬、「また、なにかしてしまったか?」と狼狽するが、他の部屋で作動したものらしい。
一応、建物外に出なければならないので、ついでに、資料などをとりに大学に。
アパートに帰ってきてからは、スーパーマンリターンズ。その後、Disney Cruise Lineのドキュメンタリーがあったのでそれを参照(乗ってみたい)、マトリックス、リーサルウェポン4、ファイナルディスティネーション2。そして、現在は、SWAT。
いやぁ、我ながら、いろいろみていますねぇ。
そんな映画をみながら、いくつか論文を読んでいたのですが、その中で面白いなぁと思ったのが、以下のセンテンス。
Every places, every product, every service and event in the experience economy becomes themed, as though it were part of an endless carnival (Benedikt, 2001)
Goods and services are no longer enough for consumers, and the contemporary customer wants an experience to supplement or substitute for a traditional commodity (Milman, 2009)
「もの」や「サービス」そのものだけでなく、それを購入する、または、サービスを享受する過程(事後を含む)全てを、一つの「経験」として楽しむ(評価する)ということです。それも、(コモディティ化したモノではい)新鮮な経験を。
先日、山口大学の学生をダウンタウン・ディズニーに連れて行って買い物をさせ、彼女たちが、帰りの車の中で「楽しかったぁ」と発言したことは、本ブログでも述べました。また、10月に知人がオーランドに来るので、日本の風邪薬をお願いしたのですが、「対象が薬であっても、買い物は楽しい」ということでした。
これは、女性特有の感覚なのかもしれませんが、前述の引用文に通じる意識を感じます。
この論文では、以下のような事も指摘されています。
Consumers are no longer going for shopping, but rather for ‘retail therapy’. Likewise, guests at theme parks are no longer seeking a roller coaster ride, but rather a thrilled experience. (Milman, 2009)
例えば、一時期、没落していた映画館が、シネコンとなり復権してきました。シネコンの成功理由はいろいろと指摘されていますが、「映画」を見るだけで言えば、急速に家庭に普及した、DVD&大型TV&サウンドシステムでも、あまり変わらないでしょう。しかしながら、シネコンによって復権できた理由は、多くのシネコンがショッピングセンターとセットになっていることが示すように、買い物や食事と映画をセットにした「充実感のある休日ライフ」を提供できるようになったためではないでしょうか。
もちろん、目的となるモノなりサービスが、それなりの水準に達していなければ、いかに周辺の要素と組み合わせようと「全体としての経験」は高まることはありません。シネコンの例で言えば、座りやすい座席、どこに座っても(前席に大柄な人が居ても)見やすいレイアウト、臨場感あふれる音響システム、さらに言えば、清潔感やきちんとしたスタッフ対応などの水準が上がっていることが、必要条件であることに違いないでしょう。
ただ、映画は所詮、2時間の活動に過ぎません。これが、ショッピングセンターと組み合わされることで、「休日」という単位にまで活動が広がることになります。これによって、単なる映画鑑賞とは異なる「経験」が創造されているように思うのです。
魅力を因数分解してはいけない。
ということは、このブログでも述べてきたと思います。前述のシネコンの座席のように、部分も重要な要素ではあります。ただ、座席だけが良くても意味は無いわけです。全体としての調和。全体がなにを伝えてくれるのかが重要なのではないでしょうか。例えば、シネコンの画面サイズは必ずしも大きいわけではありません。部分のスペックが全体の経験になるわけでは無い事を示している好例と言えましょう。
あっというまに携帯オーディオのNo1となったiPodだって、性能比でウォークマンを凌駕していたわけではありません。iPhoneも同様。
なお、これに関連しては、以下のような記事もあります。
iPodの進化に見る「単機能デバイスの終わり」の可能性
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0909/22/news001.html
複合していれば良いと言うことではなく、関連する機能を束ね、そこから相乗効果を発揮させることが重要ということでしょう。
我らが、観光ホスピタリティ業界においては、こうした「総合性」でユニークな経験を想像している究極は「テーマパーク」でしょう。五感をどこまで統合し、ゲシュタルトな魅力をどこまで高められるのかを具現化しています。これは、ボトムアップ的な感覚、アプローチでは難しいでしょうね。ビジョンというかコンセプトというか、目指すべきモデルを明確にする必要があるでしょうから。でも、多分、日本人に弱い部分ですね。これは。
だからこその、課題なのですが。

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