Discussion of Destination Branding.

オーランド133日目 〜フラット化とカーブ化

ブランディングの講義で、ネットの活用が取り上げられていた。
ネットが、強力なメディアとなっていることは、日本でも米国でも同様だが、米国の場合には、昨日のブログ、または、一昨日のブログでしめしたように、より、戦略的な視点から活用が行われていると感じている。
端的に言えば、「ネットがあるからこそできること」をどん欲に見つけ出し、従来の価値観とか、常識を打ち破る形で活用を進めていくと言うことだ。
例えば、ディズニーにしても、テーマパークやホテルの情報、予約、決済をWEBページで行うのは当然として、さらに、「環境」のように、ディズニーが注目しながらも、具体的にリアルなハードが無いものや、ディズニーというものを知らず、よって、ロイヤリティも低い「子供達」にディズニーファンとなってもらうために、いわゆるバーチャルなコンテンツを、多量に、かつ、安価に提供している。
もちろん、ディズニーは、WEBだけでなく、映画も、TVも有しており、膨大なメディアミックスをかけている。その規模から考えれば、WEBの活用は、たいしたことがない。といえるかもしれない。
しかしながら、例えば、オーランドでは、現在、「67 Days of Smiles in Orlando」を展開している。
http://67daysofsmiles.com/
これは、カップルを公募で選び、オーランド(およびその周辺)に滞在してもらい、当地の、様々なアクティビティを体験してもらう。
そして、その感想、様子を、Blog、SNS、Twitter、そして、Youtubeにて日々、発信していくというものだ。
私も毎日、ブログをつけているが、別に、観光の経験「だけ」を書いているわけではない。
「観光経験にテーマを絞り、かつ、あげたようなネットのCGMをミックスして、情報を発信する」ことによる強力な発信力は、想像も付かない。
この取り組みのポイントは以下のようなもの挙げられるだろう。

  1. プル型で、かつ、指向性の高い情報となるために、オーランドに興味がある人たちをセレクトして、情報を提供できる
  2. CGMとして注目され、活用もされている「普通」のシステムを活用することで、受信者側のバリアをなくす(受信者は、日常的に使っているメディアとして、情報を参照できる)
  3. 発信される情報は、生の「消費者の声」となり、口コミ効果が期待できる
  4. 「普通」のメディアを利用するために、開発に費用がかからない。おそらくは、トップページのデザインと、2人の滞在費のみ
  5. 日々、発信される情報は、ニュース性をもったフローの情報でありながら、同時に、ストックされることで、後日の検索需要にも対応できる

こうやってあげるだけで、ものすごいですよね。特に、コストがかからない。ターゲットが自動的にセレクトされる。というのはポイント。伝えたい情報を、伝えるべき対象に伝えられるということで、下手なパンフレット作成や、キャンペーンを行うよりも、高い費用対効果が期待できます。
こうした取り組みから言えることは、「普通の技術」をいかに使いこなすか。ということ。
月曜日に示したドラッグストアのWEBページも、使っているのは、単なるフラッシュ。既に、一般化している技術です。
OCCVBが「67 Days of Smiles in Orlando」で使っているのも、一般化している技術であり、無料で利用できるものばかり。
こうしたものを使うことで、事業者側は安価に情報提供できるし、顧客側は、違和感なく使いこなすことが出来るわけです。
ネット上というのは、非常にフラットな世界。リアルな世界のグローバリゼーションなど、比較になりません。
こうしたフラットな世界というのは、移動の障壁が無いために、何かに物事が移行し始めると一気に偏在化していきます。
例えば、Twitterは、サービス開始から3年で600万人のユニークユーザーを抱え、月に、1,382%の成長をしているのです。
その驚異的な増殖力は、すさまじいものがあります。
米国では、リアルな世界においてAV系家電量販店が、BestBuyしか残らなかったことの、より、顕著な例と言えるでしょう。
フラット化するということは、少しのきっかけで、極端な偏在にも繋がっていくのです。
マーケティングを検討する場合には、こうしたテクノロジーへの理解と、リテラシーが従来以上に重要になるのでは無いでしょうか。

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