言うまでもなくWEBサイトは、今日の観光地や観光施設に必要不可欠な存在となっている。
ただ、その活用度を見ると、まだまだ、低水準に留まっているのが実情であろう。
私は、WEBサイトの段階を、以下のように大きく3段階に分けて整理を行っている。
第一段階
静的なページを主体としたもの。紙媒体の情報をそのままWEBにしたようなもの。
きれいな写真やフラッシュ、全体のカラーコーディネートなどを行うなどして、見栄えは良いものも少なくないが、情報に「更新」という概念が希薄であるため、一度見れば十分というもの。
実のところ、観光地や観光施設では、この段階に留まっているWEBサイトは非常に多い。
第二段階
WEBサイトに時系列の概念が入り、サイト内の各ページが更新される事を 前提にサイト構成されているもの。第一段階が、(フラッシュなど動画や、双方向性をもっていたとしても)従来の紙パンフやDVD資料のように公開時が完成形であるのに対し、この段階のものは、完成形をもたず、随時変化していくことになる。
そのため、全体構成が複雑になるので、ページ全体の管理をするために、CMS(コンテンツマネジメントシステム)を導入することが一般的。CMSを含め、DBとWEB ページが有機的に連携することが多い。
第三段階
WEBサイトのコンテンツ構成が、水平方向に拡がりをもったもの。
WEBは、もともと、蜘蛛の巣状の形状で、水平分散型となっているが、個別のWEBサイト単位で見れば、トップページがあり、その下にコンテンツが並ぶという垂直型の構造を有していることが一般的である。他のサイトにある関連情報とは「リンク」によってつなげられるが、それはあくまで「別サイト」であり、一体的なものではなかった。
これに対し、第三段階では、自サイトの情報に、他のサイトが提供している情報も、自分のサイトに境目無しに取りこまれているのが特徴である。RSSや、グーグルマップや、YOUTUBEなどの他、一般にブログパーツと呼ばれるようなものもその好例である。
さらに、自サイトの情報もパーツ化され、他所にて活用が可能となる。
この段階に行くと、ワンソース・マルチユースが可能となる。例えば、現在、ブログを情報発信に活用している観光地や観光施設は少なくないが、このブログ情報を集めてくれば、簡単に、ある地域の最新情報を集約したページをつくることができる。
http://www.resort-jp.com/taketa/
この形態こそが、WEBの水平分散構造を最大限に活かした、今日的なWEBサイトではないだろうか?