私のいる大学の正式名称は、University of Central Florida、つまり、セントラルフロリダ大学です。しかしながら、私のいるホスピタリティ経営学部は、ローゼンカレッジと呼ばれています。
なぜ、2つの大学呼称があるのでしょうか。また、どちらが正しいのでしょうか。
この理由は、日本でもこの頃、一般的になってきた「命名権」と絡んできます。
実は、ローゼンカレッジは、ここオーランドで数件のホテルを経営している「ローゼン」さんが、私財を寄付して出来た大学なのです。
ローゼンさんは、自身がコーネル大学の出身であり、大学機関におけるホスピタリティ経営の重要性を実体験で知っていました。そして、ここオーランドにて数件のホテルを経営する中で、良質な人材を確保することの必要性を感じ、自身が新しいホテル建設用地として取得していた膨大な用地の一部をフロリダ州に「大学を作ってほしい」ということで寄付をしたそうです。
フロリダ州では、民間から寄付がきた場合、それと同じ金額を出資するというルールがあるそうで、土地の評価額にあわせた資金を拠出し、造成と上物建設を行い、新学部「ホスピタリティ経営学部」を設立しました。その際、学部設立の立役者であるローゼンさんの名前を冠した。ということです。
なお、寄付は、ローゼンさんだけでなく、ディズニーなど他の事業者からも受けています。それらの対象は、たとえば、カフェテリアであったり、給仕の実習室であったりで、それぞれの名前が掲げられています。
ちなみに、そういう経緯で提供された土地の上に大学が建っているため、大学の隣は、ローゼンさんのホテル敷地となっています。
ただ、ホテルといっても「コンベンションホテル」と呼ばれるタイプの大規模ホテルであり、1つのホテルが有するにはものすごい大きさのコンベンション施設、ゴルフ場、プールなどを備えています。
この辺については、また、いずれ機会を見つけてレポートできればと思います。