観光投資の講義を受けていて感じることなのだが、「ルールをつくるやつは強いなぁ」というところ。
ホテル投資を中心に、講義は行われているのだが、例えば、日本のホテルのようにバンケットの収入が多くを占めるとか、旅館みたいな形態があるってことは除外されて、部屋の稼働率と、そこからの収入、キャッシュフローという部分で話しが進む。
それで、言葉のはしはしで、「ハワイでは、かつては日本が銀行を通じて、規模を考えない投資をたくさんやっていた」「他のアジア地域でもそうではないか」という感じで、キャッシュフローをはじめとする、今日の経営指標を無視した投資を行った日本を悪い事例としてとりあげる。
まぁ実際、そうではあるのだが、バブルの時代には、日本には、キャッシュフローという概念は無かった。米国でもまだまだ新しい概念であったと思う。当時の日本は、規模やシェアが第一であったから、極端な話、保有資産が拡大すればそれでよかった。
が、バブルの崩壊後、米国式の「スタンダード」が取り入れられ、右往左往。大量の「不良資産」を生み出した。
私個人としては、米国のモデルは、合理的であり、学ぶ点は多いと素直に思う。
ただ、米国がそれですまないのは、そのモデルをもとに、ルールにして、それに反したものをアンフェア、ルール違反ということで攻撃材料とすることだ。
それは、最終的に米国に投資を集めることに寄与している。早い話、世界中の富を合法的に収奪してくる仕組みが出来ていると言うことである。
やっぱり、ルールをつくるやつは強い。