Discussion of Destination Branding.

ハワイ21日目 〜EDITも終わる〜

ハワイ21日目。明日で、EDITは終わりです。
今朝の大学行きバスの中では、帰国便にあわせたシャトルバスの手配が行われました。約半分の講習生は土曜日には帰国。残る学生も日曜日にはほとんどが帰国。(ちなみに私は日曜日から離島にわたり、リゾート開発の視察モードとなります)
帰国が目前に迫り、具体的に見えてくると「寂しいなぁ」というのが実感。
明日、講義の後には、卒業パーティーがあります。ここでは、かなり弾けるのでしょうね。
さて、講義ですが、昨日も述べたように「実践」に入ってくると少々物足りないというのが感想。このへんは大学のプログラムと言うことで、やむを得ない部分なのかもしれません。
理論的な整理は大学から学び、実践は現場でということなのかと。
また、実践レベルでは日本国内もかなり進んでいる部分が多々ある。ということもありましょう。実際、「そういう事例なら日本にはかなりあるなぁ」と思う部分は少なくない。
(「セキュリティ」は別ですが。)
一方で、日本の観光地づくりで最もかけている視点は、「マーケティング」や「戦略」であると感じました。
「マーケティング原理」によれば、マーケティング活動には5つの概念があると整理されている。
すなわち、生産志向、製品指向、販売志向、マーケティング志向、社会志向である。
生産志向は「消費者は、入手しやすく、手頃な製品を好む」事を前提とし、製品指向は「消費者は、最も品質が良く、性能が良く、格好の良い製品を好む」事を前提とする。
販売志向では「売り手が販促努力をかなりしなければ、消費者は多くは買わないだろう」事を前提とし、販促という考え方が加わる。
ここまでの志向(段階)は、供給者側の発想が中心となっている。
マーケティング志向になると、「標的市場にどんなニーズや欲求があるかを明らかにし、それによって望まれている満足を競争相手よりも効果的かつ効率的に供給することによって、組織目標を達成できる」ということを前提とする。ここに来て、需要側の意識をつかむという方向に思考が展開する。
さらに、社会志向になると「組織の主要課題は、標的市場のニーズ・欲求・利益を明確化し、消費者および社会の福祉を維持・向上させられる方法によって、競争相手よりも効果的にかつ効率よく、望まれている満足を供給することである」と考える経営理念である。ここにいたると、供給、需要側だけでなく、社会という視点も加わる。
さて、これを我が国の観光地にあててみると、多くが3段階目、すなわり、生産、製品、販売までにとどまり、マーケティング志向にまで至っていないように思う。
このことが、ワイキキのような「観光地(リゾート)としての成功例はどこですか?」という設問に対する応えに苦慮するところなのではないか。(短期的に成功しているところは挙げられるが...。)
が、一方で、エコ・ツーリズムとかグリーン・ツーリズム、サスティナブル・ツーリズムといった概念は、「社会志向」的な考え方が多く含まれている。
4段階目(マーケティング志向)が未成熟な中で、5段階目が出てきてしまった、移入してしまったことが、着実かつ強い歩みになっていかない(ように見える)原因ではないか。
マーケティングが万能とは思わない(だ�からこそ社会志向が出てきている)が、「地域資源のブラッシュアップ」に過度に偏重するのではなく、「顧客の立場に立つ」という視点を入れた取り組みが重要のように感じた。`こうした整理が出来たことが、今回のEDIT参加、最大の収穫と思う。

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One thought on “ハワイ21日目 〜EDITも終わる〜

  1. W650

    あれほど億劫と仰っていた[てへっ/]研修も、残り少なくなると寂しいのでしょうね。
    それにしても素晴らしい経験をされたのだと思います。羨ましいです。
    >が、一方で、エコ・ツーリズムとかグリーン・ツーリズム、サスティナブル・>ツーリズムといった概念は、「社会志向」的な考え方が多く含まれている。
    >4段階目(マーケティング志向)が未成熟な中で、5段階目が出てきてしまっ>た、移入してしまったことが、着実かつ強い歩みになっていかない(ように見>える)原因ではないか。
    大変示唆に富んだ見解ですね。
    ただ、エコ・ツーリズムやグリーン・ツーリズムは、その商品性に社会性があるのであって、マーケティング原理でいう社会志向が「消費者および社会の福祉を維持・向上させられる方法」という手段を指していることとは、少しちがうかもしれないなあとも思います。
    しかしながら、マーケティング志向が「未成熟な中で5段階目がでてきてしまった」ことで、歩みが遅々としているという指摘は、全くその通りだと思います。
    ご帰国後にマーケティングについて議論しつつ飲むことを楽しみにしています。