アメリカに観光で訪れた時、あると何かと便利なのが、レンタカーである。もちろん、ニューヨークのような都市部のみに滞在するのであれば、タクシーの方が便利であることも多い。ただ、タクシーは、メーター付きではない場合も多いし、土地勘のないところで価格交渉するのは、語学力の問題以上に、問題が多い。
また、旅行会社の日帰りツアーなどに依存するという事も可能であるが、「連れて行ってもらう」という形態であると、どうしても、ホテルと目的地とが「点と点」の関係になってしまい、その地域を線なり面なりで理解することが難しい。もちろん、輸送サービスが付加されるために、価格も増大してしまうのも、問題の一つである。
レンタカー自体は、日本からWEBサイトを通じて、簡単に予約ができる。JAL、ANAともに、海外のレンタカー事業者との連携を行っているので、それらのマイレージ会員であれば、そのサービスを利用することで、若干の割引も受けられる。(必ずしも、JAL、ANAを利用して渡米する必要はない)
予約の際、悩ましいのが保険の設定。どんなレンタカー会社でも最低限の保険はついているし、大手の場合は、さらに付加的な保険が標準となっている。ただ、保険内容が細かく分かれていることもあり、全体像がよく見えない。そして、それらの保険の内容を見ていけば見ていくほど、いろいろな保険をかけたくなってしまい、とても高額になってしまいがちである。なお、保険額は車種によっても大きく変わっている。これは、おそらく事故率や事故が起きた際の修理費用などから算出されているためであろう。そのため、保険額が高くなってしまった場合は、車種を変えてみるのも一つのやり方である。
地図については、私の借りているハーツでは、ネバーロストという多言語対応のGPSが用意されている。1日、1500円くらいと、微妙な価格設定だが、普通の一週間程度の観光旅行であれば、装備しておいた方が何かと便利だろう。GPSさえあれば、出先で、道に迷っても、「ホテルには帰ることができる」という安心感を得ることができる。
なお、グーグルマップなどでも地図情報は取得できるが、印刷して、手元で使うには、この手のWEB地図は不適である。GPSを装備しない場合には、日本から観光ガイドブックなどに付属の地図を持参するか、現地で道路マップを調達することが求められる。その場合、レンタカー屋を出発する前に、目的地(ホテル)への簡単な行き方をイメージしておく必要がある。アメリカの場合、信号が少なく、道路の通行速度も速いので、途中で地図を見るということが難しいためだ。
車を走らせるとガソリンが減る。結構、大変なのが、このガソリン給油。
基本は、日本でも増えているセルフ給油なのだが、「日本発行のクレジットカードは使えない」というのが、最大の障害となる。そのため、ポンプのところで手続きを完了することができず、売店まで出向き、従業員に口頭で依頼することが必要となるのだが、その場合、基本、前払いとなるので、事前に、「いくら分入れるのか」などを考えておく必要があるのだ。これが、結構めんどう。売店のレジが混んでいる場合、時間もかかるので、さらに、めんどう。
また、ガソリンスタンドがやっているからといって、ポンプがすべて使えるとは限らないという問題もある。「おぉ開いている。ラッキー」と思ってポンプのところに駐車したものの、ポンプが動いていないということは少なくない。ちゃんとしたスタンドでは、「現在、休止中」というサインが掲げられているが、そうしたサインを掲げていないスタンドもある。その場合、「止まっているのか、それとも、私の手続きが悪いのか」原因がわからず、しばし、戸惑うこととなる。
さらに、これは、私が借りているプリウスだけの問題かもしれないが、ポンプのノズルがちゃんと挿入できない場合がある。おくまでちゃんと入らないのだ。そのため、ガソリンが逆流してしまい給油できないということがある。
とまぁ、ガソリンスタンドには、いろいろあるので、ハワイなど、絶対的な走行距離が抑えられる(1タンクで対応できる)場合には、ガソリン買い上げオプション(タンクを満タン返ししなくても、追加料金が発生しないオプション)をつけておけば、給油の必要がなくなるので。こうしたオプション設定も考えた方が良いだろう。
以上、細かい点はいろいろあるが。車を前提に社会が設計されている国なので。その車を使った動き方を、身をもって体験してみるのは、悪くない取り組みだと思います。是非、お試しください。