Discussion of Destination Branding.

自説を通すための理屈 ~パチンコと節電

東京都知事が再選されてから、なにかとやり玉にあがっているのが、パチンコ業界と自動販売機。
私は、パチンコはやらないし、自動販売機もそれほど利用頻度があるわけではないので、さほど個人的な利害関係は無い。
ただ、猪瀬氏のコラムを見て、?と疑問に思った。
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当初の想定では、パチンコ32万キロワットと飲料自販機19万キロワットの最大使用電力は福島第1原発1号機のほぼ1基分(46万キロワット)だった。しかし実際には、パチンコ84万キロワットと飲料自販機26万キロワットで合計使用電力は110万kWにもなり、福島第1原発1号機の2基分(92万キロワット)以上になっていたのである。
http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20110418/267282/
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これ、普通に読めば、パチンコは、とても電力を浪費しているように見える。
とてもわかりやすい指摘だ。
この指摘がわかりやすいのは、現在、注目を集めている原発の発電量と、パチンコの消費電力を比較しているためである。
さらに、同コラムでは、東京の地下鉄の消費電力とも以下のような比較を行い、その消費電力量の大きさを訴えている。
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都営地下鉄と東京メトロの最大使用電力が合計で36万キロワットなので、パチンコと飲料自販機の使用電力の大きさは際立っている。
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都営地下鉄、東京メトロの合算よりも、大きいというのは、本当に凄そうだ。
そう思う。
でも、何かおかしい。仮に、パチンコや自販機が、「そんなに電力を消費」しているとすれば、電力の総計が狂ってくるハズだからだ。
例えば、都営地下鉄、東京メトロは、所詮、都心部の鉄道でしかない。JRや大手私鉄など鉄道が使う電力に比すれば、一部でしかない。
仮に、都営地下鉄などの消費電力が膨大なのであれば、首都圏の電力量の多くを鉄道が消費していると考えなければならない。
(JRは、自社での発電も行っている)
こうした一種の矛盾は、比較対象を福島第一原発の「第一号機」においているところにある。
この一号機は、実は、原子力発電としては、とても発電量が低いのだ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A6%8F%E5%B3%B6%E7%AC%AC%E4%B8%80%E5%8E%9F%E5%AD%90%E5%8A%9B%E7%99%BA%E9%9B%BB%E6%89%80
そもそも、石原氏は、当初、KWhとKWの違いをふまえず、パチンコや自動販売機が消費する電力量を福島「第二」原発と同じだという主旨の発言をしている。
http://ameblo.jp/lovemedo36/entry-10866344194.html
その後、KWhとKWの違いに気がつき、比較対象を福島第一原発「第一号機」へと変えた。
第二原発は、4つの原子炉を持ち、各110万KW。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A6%8F%E5%B3%B6%E7%AC%AC%E4%BA%8C%E5%8E%9F%E5%AD%90%E5%8A%9B%E7%99%BA%E9%9B%BB%E6%89%80
これに対して、第一原発は、6つの原子炉を持つが、皆、古いものばかりで最新の6号機でやっと110万KW。6つ合わせて総発電量は、第二原発と同様でしかない。
現在、注目を集めている原発ではあるが、実は、発電量はたいしたものではない。
結局の所、解りやすい解説のように見えて、その内実は微妙な点が多い。
パチンコなどが好きではない。という意識はあっても良いと思うが、数値を使って、客観的に見せながら、実は、主観的な意見だというのは、あまり良くないなぁ。と感じた事象であった。

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