今日の早朝。マイアミからオーランドに戻ってきました。
マイアミーオーランド間は、約1時間。しかしながら、飛行時間は35分ほど。感覚的には東京ー大阪ですね。
マイアミ、キーウェストの感想は、ブログでも記して来ましたが、改めてまとめておきましょう。
マイアミは、「巨大な都市」です。
開発可能な地区はほぼ開発し尽くされ、オーランドではダウンタウンの一部でしか見ることのない高層ビル(コンドミニアム、ホテルを含む)が建ち並び、高架の鉄道軌道や、高速道路が町中を行き交い、大きなクレーンを有した港にはコンテナが立ち並び、旅客港には、大型のクルーザーが停泊する。さすがにNYC、マンハッタンほどの密度および建物高さではありませんが、印象としてはあれに近いモノがあります。
これだけなら、普通の「大都市」と言えるかもしれませんが、その上で、ビルの隙間や橋の上から見える空は青く、海も青い。東海岸は長大な白い砂浜が続く。さらに、水際の「邸宅」には、個人所有であろうクルーザーが並び、湾には多くのヨットが停泊する。そう、まさしくリゾートの景観がそこにあります。
一方、さらにこの都市を特殊にしているのは、南米系住民の存在。町中で聞こえる言葉の多くは「スペイン語」。お店でも英語は通じにくい(特に安い店)。領事館の話では、スペイン語圏の人たちが政治的、経済的な力を持っているのは、全米でマイアミだけだろうとのこと。
そして、「都市化」と「南米系住民」がセットになることで生じてくるのが「治安の問題」。
通常は、リゾートエリアになると、住宅費などが高額になることもあり、比較的、治安は良くなる傾向にあるのですが、マイアミの場合、そうした事はあまり関わりなく、人が多く集まるところは、犯罪が多く発生しています。
http://www.homesecurity8.com/map/Florida/Miami.html
マイアミの一番の人気エリアである「マイアミビーチ」の危険レベルが「High」というのは、もう、笑うしかないでしょう。
実際、都市化の領域があまりに広大になってしまっているために、人が集まるところとそうでないところの濃淡が顕著に生じています。問題はそれらがモザイク状、スプロール状に生じており、例えば、ワイキキビーチエリアのように、「この範囲は比較的安心」というわかりやすさがない。
例えば、マイアミビーチにあるアールデコ地区は、低層の雰囲気の良いエリアでショッピングや飲食が楽しめる所であり、ビーチにでれば青い海、白い砂浜が広がります。ただ、他のビーチ(例えば、近場ではデイトナビーチなど)と異なり、トップレスの女性が少なくない。ビーチに「トップレス女性」が居るということは、まぁ、男性としてはなかなかに面白い(汗)部分なのですが、彼女たちは1人でビーチにいることが多いことを考えれば、旅行者と言うよりは住民、すなわち、そうした女性達が、この周辺に多くいること、そうした女性達の「職場」があることも示しています。
もちろん、アメリカは、この手のものについては自由度が高い一方で、青少年保護の観点からその立地場所や広告が強く規制されていますが、いずれにしても、「大人」のリゾートであるということです。
日本の例をみるまでもなく、これはこれで、特徴であり、1つの魅力でしょう。客は選びますね。
写真では、そうした部分が出てこないですし、日本人から見ると「治安」というのは、意識が低くなりがちなため、少し、注意は必要でしょう。
次にエバーグレーズ国立公園。
エバーグレーズ国立公園は、ともかく、スケール感の大きい自然を味わうには最適な所です。なにしろ、何十キロに渡り何もないというところがほとんどですからね。基本は湿地帯なので、高低差はほとんどなく、フラット。そのため、上下方向のダイナミックさは乏しいですが、それが、日本の景観とは対照的であるため、単純に「すごい」と感じることが出来ます。
イメージ的には釧路湿原と野付半島をくっつけて、さらに、その規模をとんでもなく大きくした。という感じです。これらの地域に楽しさを感じた人、自然ガイドツアーの好きな人には強くお勧めできる公園です。
生態系は豊富なところですが、自然相手のため、動物園のように何かが確実に見えるということではありません。また、動物を見つける「眼」も必要となります。こういう所に来ると、人間というのは、実は、脳がパターンとして認識しているものだけが処理されているだけなのだなぁということを実感します。そうした「眼」が出来てくると、いろいろなものが見えてくることになり、湿原がとても面白いモノとなってきます。
施設やサービスは、豪華ではありませんが、必要にして十分という感じです。清潔感もありますし、何より、人が居ないので治安も高い。子連れで来ても無問題です。
キャンプ場も各所で用意されており、こうしたところでキャンプをすることは、自然との一体感を強く実感できるでしょう。
ガイドツアーもビジター・センターの特性にあわせ、ボート、バス、または徒歩などが用意されています。自転車で散策できるところもあれば、自らボートやカヌーを持ち込んで楽しむことが出来るところもあります。ちなみに、こちらでは、モーターボートも安価(車一台分くらい)に購入できます。
ただ、ビジター・センターによって、出来る活動は大きく異なっています。それぞれのビジター・センターは、非常に離れているため、事前にどんなツアーがあり、それが何時からなのかといったことを調べておいて、ピンポイントで来訪する必要があります。
陸上も海上も楽しもうという場合には、西部(ガルフ・コースト・ビジター・センター)および北部(シャーク・バレー・ビジター・センター)を訪れるのが良いかと。シャークは、ガルフに向かう途中にあり、両者は1日で巡ることが出来、かつ、ガルフでは海岸線沿いに水上から自然観察が出来ますし、シャークではトラムにて陸上を移動し、かつ、展望台から湿原を広く俯瞰できるからです。
ただ、マイアミから見て真西方向になるため、その後、キーウェストに抜けることは難しいので、再びマイアミに戻るか、思い切って西海岸に抜ける必要があります。
キーウェストに移動する場合には、南部のフラミンゴ・ビジター・センターが好適でしょうね。ここはシャークのような展望施設はありませんが、フラミンゴまでの移動は湿原のど真ん中を抜けていくので、湿原の広がりを感じることは可能です。
エバーグレーズ国立公園は、自然系が好きな人には好適なエリアと思いますが、その代わり、1日以上は、確実に消費します。日本人からすると、地球の裏側まで来て、短い旅程の中で1日をこれに充てるか?という疑問は出てくるでしょう。この辺の価値観は、人それぞれ。
写真は以下を参照ください。
http://picasaweb.google.co.jp/i.youichi/09091920#
最後にキーウェスト。
キーウェストは、ヘミングウェイを代表にした「歴史」と、リゾート開発がうまく融合した所という印象です。
島内には高い建物は皆無。概ね2階建て程度に抑えられています。さらに、中心部では、木造もしくはそれを模した建物が主体で、古き良きアメリカの街を感じることが出来ます。この辺のイメージは、ディズニーがセレブレーションで目指している姿とダブってきます。
歴史の浅い米国では、こうした面的に施設や空間が残されている地区は少ないため、その点でも貴重な存在と言えるでしょう。
もう一つ特徴的なのは、ここは、白人系が多いと言うこと。それも、アメリカ国旗を高々と掲げるような人たちが少なくない。さらに言えば、所得はあまり高そうではない。南米系の観光客が多いマイアミとは対照的です。「古き良きアメリカ」という魅力が、彼らを引き寄せるのだと思います。
飲食店は数も種類も多く、物販系もお土産品からちょっとしたブランド品まで多様。まちのサイズも、歩いて回る事が可能な大きさで、散策やショッピングを楽しみつつ、夕方にはサンセットの見えるスポットに皆が集まっていくというのがパターンとなっています。
その他のアクティビティは、マリン系が中心。サンセットディナークルーズ、シュノーケル・ダイビング、グラスボートなど多くの船が出ています。シュノーケルツアーで半日$30程度、ダイビングで$50程度ですから、日本でやるよりも安価ですね。(私はやっていません)
ただ、この金額でまわすには、人件費を極限まで下げないと難しいのではないか。とは思います。
また、このキーウェスト周辺は、米国で唯一珊瑚礁があるところでもありますが、その規模は沖縄の離島などに比べれば小さいモノです。現地のTV-CMでのダイビング動画をみてもいまいちな感じ。少なくても、日本から、これらのマリン・アクティビティを目的に来訪するには適さないでしょう。
写真は以下を参照ください。
http://picasaweb.google.co.jp/i.youichi/090920#
http://picasaweb.google.co.jp/i.youichi/090921#